公益財団法人 日中友好会館 JAPAN-CHINA FRIENDSHIP CENTER
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総合交流部
  第三回中国教育部訪日団が来日 東京、鹿児島、大阪で学校を訪問  
 

2月23日(月)~29日(日)当財団の招聘で中国教育部訪日団一行5名が来日し、東京、鹿児島、京都、大阪を訪問した。東京では世田谷区立奥澤小学校を、鹿児島では県立鶴丸高校を、大阪では私立東大谷高校を訪問して、それぞれに中国とはひとあじ違う教育の現場体験をして日本の教育についての理解を深めた。奥澤小学校では井出校長をはじめ生徒たちから受けた熱烈な歓迎にすっかり感激。給食時間は4年生の生徒たちと一緒に給食をいただき、和気藹々としたランチタイムに生徒たちも訪日団に話し掛けたり、手作りの記念品を団にプレゼントしたり、生徒とともに友好のひとときを過ごした。鹿児島では福元教育長をはじめ、鶴丸高校の石踊校長を含めて、過去、都道府県教育訪中団に参加した教育次長3名の方が駆けつけて昼食会を催してくださり、美しい景観と厚い人情が忘れられない旅となった。

また、大阪で訪問した東大谷高校の松重校長も都道府県教育訪中団の参加者のひとり。大阪府立高校校長会の会長を務め、岸和田高校校長退職のあとに昨年から私立高校に校長として勤務され、今回訪日団受入れにご協力いただいた。今回の関係者の暖かい歓迎に感動しながらも、一行は訪日を通じて得た成果をより深めるために、今後ともより多くの、より全般的な交流が重要だという感想をもって帰国した。

訪日で一行が学んだ点、疑問に思った点などを同行した李涛氏(教育部派遣、後楽寮室長代理)の報告からいくつかを紹介する。

1.知的障害のある生徒に対しては障害のない生徒とともに学べる教育環境があり、配慮があるということは素晴らしい。

2.教員の昇進制度、校長の権限、教職員の福祉などは中国の政策、制度と違い、日本に比較して中国の方が生存競争も激しく、教員の勤務評価もはるかに厳しく行われている。

3.鹿児島県立鶴丸高校は進学校として全国に有名な高校であるが、卒業生はみな大都会に出てしまうのではないか。中国の教育改革はいま進学のための詰め込み教育から「素質教育」に重点を移している。その背景の一つには、少子化に加えて地方から大都会に優秀な人材が流出することへの対策、すなわち優秀学校卒の管理者養成ばかりではなく、地方活性化の観点からも「物作り」の人材養成が重要であるという考えがある。日本の教育改革は地方の経済活性化と人材養成の面をどのように関連づけているのかを知りたいと思った。

4.大阪東大谷高校で体験した場面(単位取得が遅れた2人の生徒のために特別に卒業式を実施していた)から日本の平等教育の考え方を知り大変感動した。
(2004年4月)

 
 
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