公益財団法人 日中友好会館 JAPAN-CHINA FRIENDSHIP CENTER
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総合交流部
 

2007年日本高校生代表団第2陣が訪中 植樹や学校交流、ホームステイを体験

 
  当財団は外務省の委託を受け、2007 年9 月21 日から27 日まで日本高校生訪中代表団第2 陣(岡﨑久団長、一行107 名)を派遣した。07 年から始まった「21 世紀東アジア青少年大交流計画(日中21 世紀交流事業)」で、日本政府は今年度、年間1,900名の中国高校生の短期来日を受け入れるが、07 年4 月に温家宝総理が来日した際、青少年の大規模交流を双方向で実施することが日中間で合意された。今回の訪中団は、この事業の一環であり、岐阜県、群馬県の教育委員会、島根県総務部の協力の下に各県の高校生が参加、中国側は中華全国青年聯合会が受け入れを担当した。植樹と学校交流、ホームステイをメインにし、万里の長城や兵馬俑などの見学を含む多彩なスケジュールで、初訪中の高校生にとって、中国理解を深め、現地の学生と直接交流できる充実したプログラムだった。

西安で日中高校生が一緒に植樹
本団はまず西安に入り、中国の緑化に協力、西安の南西に位置する陝西省戸県で植樹に参加した。日本政府は1999 年以来、日中緑化交流基金を設け、民間団体による中国での植林緑化を支援しており、今回の植樹もこの活動の一部として実施された。中国に到着してまもない高校生たちは緊張気味だったが、戸県の高校生とペアになり、英語や身振り手振りでコミュニケーションをとりながら作業し、協力しあって苗木1,000 株を植樹した。同日夜には、劉錦才・中国人民政治協商会議陝西省委員会副主席が本団と会見、また、陝西省青年連合会主催で歓迎宴が開かれた。岡崎団長は「西安には古代、日本から多くの遣隋使、遣唐使が訪れたが、今回訪問した日本の生徒たちは21 世紀の『遣中使』であり、新しい時代の絆を結びたい」と抱負を述べた。西安でのホームステイは高校生が楽しみにしていたハイライト。受け入れてくれたのは西安高新国際学校の中学生の家庭。中国側生徒はインターナショナルスクールの生徒で、高校生よりも低年齢ではあったが、2人1組でホームステイした高校生たちは英語でコミュニケーションをとり、翌日、集合すると、「家で一緒に餃子を作った」「卓球をした」「小雁塔を案内してもらった」などと、楽しかった様子をお互いに報告しあっていた。受け入れ生徒の保護者が英語または日本語に堪能なケースも多かったようで、ホストファミリーからも「いい生徒だった」「楽しく交流できた」との感想が聞かれた。

盛り上がった学校交流
9月23 日午後は西安交通大学経発高級中学を訪問、西安経済開発区に昨年創設されたばかりの私立学校で、顔静達校長はじめ生徒たちが温かく迎えてくれた。歓迎セレモニーで中国の生徒から二胡や笛の演奏と民族舞踊、書道、水墨画の発表があり、これに応えて日本側も合唱と三味線演奏、八木節(踊り)を披露した。その後、グループに分かれて、バスケット、サッカー、卓球のスポーツ交流と茶道の実演をした。スポーツはいずれも白熱し、双方の応援も賑やかで大いに盛り上がった。茶道の実演も、中国の生徒達の興味を引いた。食堂での交歓会では、グループに分かれて交流、両国の生徒同士の距離がグンと縮まった感じで、別れるときは名残惜しい様子だった。西安では交流のほかに、兵馬俑博物館や陝西省歴史博物館、大雁塔、城壁を参観した。落ち着きのある街並みや、広い陵に実物大の兵馬俑が立ち並ぶ姿に、皆壮大な歴史を感じた。

北京月壇中学でも交流
5 日目、9 月25 日は北京に移動、中華全国青年聯合会主催の歓迎レセプションが開かれ、張暁蘭・同連合会副主席らが出席した。北京での滞在は短かったが、涼しい秋風の中、生徒たちは元気に万里の長城を歩き、写真を撮り合ったりしていた。また、天安門広場や、来年のオリンピックに向けて建設中のメイン会場、通称「鳥の巣」などを車窓から眺めた。北京の学校訪問は、日本語を第一外国語としていることで有名な北京月壇中学。中国側は高校1 年生が参加して、数人ずつのグループに分かれ、自己紹介カードを渡しあったり、地元の紹介や日本のタレントの話題で楽しく懇談した。日本の生徒たちは、同年齢の月壇中学の生徒が話す日本語がとても流暢で、コミュニケーションに不自由がないことに驚かされ、刺激を受けたようだ。最終日には北京大使館を表敬訪問。道上尚史公使から講話があり、外交の最前線での経験に基づくメッセージが伝えられた。高校生からも「外交官になった動機は?」「アジアの学生を受け入れる時に心がけるべきことは?」など積極的に質問が出された。
帰国の途につく生徒たちは、「楽しかった」「また中国に来たい」「中国の友達ができた」「視野が広がった」と感想を口にし、充実した1 週間であったことがうかがえた。訪中団一行は、9 月27 日に無事帰国した。本団の派遣にご協力いただいた外務省、文部科学省、岐阜県、群馬県の教育委員会、島根県総務部、学校関係者の皆様に厚くお礼申し上げたい。また、豊富なスケジュールを安全かつ有意義に手配いただいた中国政府と中華全国青年連合会に感謝の意を表したい。若き親善大使として初めて中国を訪問した高校生たちが、今回の体験を通じて中国を身近に感じ、理解を深め、帰国した後も中国の友人と交流を保ち、中国と日中関係に関心を持ち続けてくれることを期待する。当財団としても、この事業を重ねることにより両国の相互信頼が一層増すことを切に希望し、今回の経験を、次回以降の高校生受け入れ・派遣業務に生かしていきたい。                     (総合交流部)
 
 
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