公益財団法人 日中友好会館 JAPAN-CHINA FRIENDSHIP CENTER
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総合交流部
 

平成22年度 中国青年代表団第2陣団員の感想

 
 

●A団<青年指導者>
日本側の温かいご招待に感謝する。私は、中国の80年代生まれの一人として、日本という国に対しては、これまでは「近くて遠い」という感じだった。以前アニメ、ゲームから日本の歴史人物、そして「源氏物語」、江戸川乱歩などから日本の文学に触れたが、すべて「モノ」によって伝われた日本で、生きた日本人や日本社会を知らなかった。今回7泊8日の研修でいろいろなプログラムに参加でき、日本の政治、経済、文化、環境、科学技術などさまざまな面から日本を理解し、真の日本の姿が見えてきた。中日の青年たちが歴史から教訓を汲み、未来を展望し、大いに交流して、共に21世紀のアジア文化を構築することを呼びかけたい。 

●B団<大学生>
以前に私が日本に対して持っていた知識の多くは文学、芸術作品もしくは友人からの話であり、日本に対しての印象は随分と偏っていたものだと思います。しかし、今回の交流を通して、ついに自分の角度から日本を知ることができました
日本と中国の違いは私が思っていたほど大きくありませんでした。恐らく両国が持っている問題と解決策は大差ないでしょう。この観点からいえば、日本と中国が通じ合う部分は多いと思います。
日本で最も驚いたことは、日本人の生活のストレスは噂ほど大きくなかったことです。たとえ私が日本の音楽に対しての感想が変わらないとしても、日本が芸術面で表す極端な部分や、純粋な感情は日常生活に垣間見えました。異なる国の相違の背後にある本当の姿は常にそういうものかもしれません――本質的な違いなどはなく、相互理解が難しい、ということです

●C団<経済界>
僅か8日間でしたが、日本をより深く理解することができました。特に自分が強く感じたことを以下にあげたいと思います。
1. 日本の先端科学技術の優秀さ
たとえば今回の訪問先の一つであるローム株式会社は、世界の半導体業界のトップに位置していて、技術的レベルも非常に高いと思います。中国企業はまだまだこのレベルに及ばず、ロームとは差があると思います。もうひとつの訪問先、京セラ株式会社も高い技術力を有していて、京セラの製品は各領域に広く浸透しています。また我々が見学した葛西水再生センターでは、優れた汚水処理技術を見ることができて、非常に感心しました。

2. 日本人の国民性
来日中、至るところで、日本人が親切であることや礼儀正しいこと、また仕事に熱心であることなど、ひしひしと感じました。我々中国人が反省すべきことや参考にすべきことがたくさんあると思います。

3. 交通至便な日本
世界的大都市・東京では、限りある空間をフルに活用して、整備された交通システムが滞ることなく運行されています。この点については中国も参考にすべきだと思います。8日間という短い期間でしたが、とても収穫があり且つ有意義な訪問でした。

●D団<科学技術>
皆さんご存知の通り、第二次世界大戦以来、中日関係は矛盾の中で発展してきた。この様な戦争は両国人民を深く傷付けてしまった。中国人として、私もこのような屈辱的な歴史は忘れてはいけない。しかし、歴史の影の部分に留まってはいけない。歴史を正視し、未来に目を向け、日本と友好往来を進め、互いに学び、共に発展を目指すべきだ。因って、彼らがすることで、私たちが良いと思う面は大いに吸収し、私たちの国家を発展させよう。今回の訪問で、私が感じた日本の優れた幾つかの例を挙げてみた。

第一は、日本人の強烈な環境保護意識だ。言うまでもなく、国家、企業、または個人は皆、環境保護を高く重視する。彼らのゴミ分別は回収可能と回収不能の二者選択でなく、プラスチック、空き缶、新聞、電池など具体的に分類している。しかも彼らの道路は大変綺麗で清潔だし、ゴミ一つ見ても国民の環境保護の自覚は幼少の頃から環境保護教育をしっかり受けたことと関係がありそうだ。企業も環境保護に大変努力していて、例えばトヨタ自動車もそうだ。中国は巨大な発展途上国で、資源を消耗し経済力を発展している。このような方法では孫子の代が不公平だ。地球と人類のため、私たちは資源を節約し、良い環境を保護したい。

第二は、日本人の人間重視の理念を中国人は学習すべきだ。日本の公共施設は全て身体障害者を配慮している。駐車場の一番便利な場所は障害者用だ。エレベーターの中には障害者用ボタンがある。特に、NHK放送研究所を参観した時、皆がびっくりしたのは日本の聾唖者向けテレビ番組放送に大金を使い、研究を行っていることだ。中国は社会主義国だが、改革開放以来、押し並べて経済利益重視が非常に強い。最大利益追求のためでなく、このようなことは大変難しい。

第三は、日本人の国民の素質は特別に高く、中国人が学ぶべき点だ。日本人は公共の場では他人を思い、なるべく迷惑かけないように自制する。落し物は交番に届ける。スーパーの出口には安全検査もない。五千年の文明歴史を誇りに思う中国人は反省する必要がある。

総じて、中日両国は長短を補完し、世界平和に貢献できるようになってほしい。

●E団<教育関係者>
2010年9月6日-13日、幸いなことに、私は中国青年代表団教育関係者の1人として8日間の日本友好訪問に参加した。限られた時間だが、収穫と感慨が多く、この経験は一生の宝物になる。
8日間で、教育関係者分団は東京と名古屋を訪問した。みっちりと組み立てられたプログラムは豊富で多彩だった。実地訪問と座談会による交流を通じて、日本教育界の成功事例と作法を知ることができ、日本の政治、経済、社会、文化と美しい風景を見聞した。
百数年来、日本の教育が世界各国と比較して非常に高い栄誉を得られてきた。その成功経験と要領作法は、我々に多くのヒントを与えてくれ、考えさせられた。
1.教育は社会発展において重要な地位をしめている。教育は守られなければならない。
2.行政政策は小中学校の教育を重視すべきであり、学校教育への指導とサポートが必須である。
3.学校は責任をもって教育の品位を高める必要がある。
4.教師は教育の中で重要な役割を果たしているため、教師の総合力を着実に高めることが必要。これが教育振興のキーポイントといえる。
5.“外に出て”、“(知恵)を持ち帰る”の原則を堅持し、中国教育の実情に適した中国特色のある教育発展の道を探索しなければならない。

“他山の石、以って玉を攻むべし”。日本を学ぶのが今回の中国青年代表団訪日目的の1つである。今回の訪日を通して日本の国民、学生や生徒のマナーが良い、清潔で秩序を守る点をつくづく感じた。日本人の時間意識、信用、環境保全の意識、外見重視、仕事の態度からもとても深い印象を受けた。日本の街の清潔さや緑いっぱいにも感激させられ、彼らの礼儀を重んじる心、ホスピタリティ、他人を尊重する気質は私に深く感銘を与えた。更に我が国の教育改革の必要性、緊迫性、教育発展の重要性をもっとも深く感じ、自分が担った使命と責任も今一度感じ取った。今後の仕事の中で、私は必ず今回の考察と交流を通して知り得た多くの日本の成功した経験を、自らの教育教学の実践に生かし、教育改革、教育発展の推進者と実践者として活躍していきたい。

●F団<公務員>
2010年9月9日、私たち中国青年代表団第2陣徳島コース一行は上勝町を訪問して視察を行いました。非常に収穫が多かったです。
大型バスが徐々に山の中に入ってゆくと、私たちの目に映ったのは青々とした山と美しい川、青空と白い雲。風景は非常に美しく、また静かでした。この美しい景色がみな人工林であると聞いて、とても驚きました。ここの人々はきっと非常に勤勉なのでしょう、だからこそこのような美しい風景を生み出すことができたのだと感じました。
訪問・視察が進むにつれ、ここの人々に対する敬服の念はいよいよ強まりました。この地はもともと災害の被災地で、高齢化率も徐々に高まっているそうですが、人々は「一休さん」の精神を発揮し、じっくりと考え、良いところに目をつけ、ついに自分たちに適した創業の道を見つけ出しました。この地区のメリットを十分に利用し、大量の木の葉を集め、新興産業である「彩り」事業などを発展させたのです。そして5つの会社を設立し、若い人材を引き寄せて経済を発展させるとともに、持続可能な発展の重要性を重視し、ごみゼロ宣言、村の再生プロジェクト、棚田の保護や木質バイオマス有機資源の開発などを定め、絶えずリサイクルと環境保護事業を推進してきました。この地区の潜在力を掘り起こし、自助努力と自立、勤勉と調和・協力で、より良い村へと絶えず改善し、この村を「日本一美しい村」にしたのです。
つまり、上勝町の人々は、村を守ろうという心とふるさとへの愛と、旺盛なやる気と必ずやり遂げるという意志、そして虚心に学ぼうという精神でこのように美しい風景を創り出したのです。これは私たちみんながじっくりと考え、学び取るに値するものです。日本と中国が友好的な交流を通じて、互いに学び、互いを手本とし、調和の取れた、環境にやさしい、持続可能な発展が可能な、美しい21世紀の世界を創ってゆくことを願っています。

●G団<対日観光関係者>
一週間という期間、東京、三重の観光地、ホテル等の観光施設の視察を通して非常に深い感銘を受けました。まず、各施設では、観光客第一主義が貫かれ、観光客がどう感じるかを第一に考えています。観光客は観光の際、伝統文化を感じることができるだけでなく、十分な配慮を受けることができます。休憩場所、トイレといった施設もとても便利です。次に、解説のサービスが行き届いているということです。それぞれの施設では誠心誠意に観光客に解説し、観光客にそれが持つ情報や文化の精髄を伝えていました。また、体験プログラムが多くアレンジされ、団員は観光のみならず、体験も多くできました。答志島では、島民と一緒に魚を獲ったり、食事を作ったりし、観光の楽しみを享受しただけでなく、双方の友情を育むことができました。最後に、民間の団体の努力があります。谷中・根津・千駄木地区では、NPOの組織が何年も努力を重ねてこの地区を完璧に現代のものと融合させていました。このようなNPO団体の活動も私たちが大いに参考にすべき価値があると思いました。

 

 
 
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