今回の訪中。どこに行っても楽しく、中国が大好きになりました。そんな中、特に印象に残っていることがふたつあります。ひとつは、大連市第十六中学で現地の学生と一緒にしたバスケット。もうひとつは、ホームステイのことです。 大連市第十六中学でのバスケットの交流戦は、日中混合チームでの試合だったので、同じチームで中国の学生とパスを回せて、すごく貴重な経験になりました。自分のパスでチームメイトの中国学生がシュートを決めたとき、住んでいる国の違いなんか一瞬で吹っ飛んだ気がして、スポーツってやっぱりいいなあと心から実感しました。 ホームステイは小学校以来の経験で、最初はかなり緊張していました。でも、ハルビンの学校でホストブラザーと顔合わせしたとき、彼は笑顔で握手を求めてくれて、気が楽になりました。
僕が最初に彼にかけた言葉は、「What sport do you like ?」です。僕の自信のない、カタコトの英語でも彼は「Basketball.」と答えてくれました。言葉が通じたのと、僕と一緒のバスケットボールプレーヤーだったのとのふたつで、自分でわかるくらい顔がほころんだのを覚えています。お父さんもお母さんも人がよく、電子辞書を使って中国語を話そうとする僕を見て、嫌な顔もせず笑ってくれました。夜は他のグループといっしょに中国の学生たちが美味しい料理を食べに連れていってくれました。翌朝は集合場所の学校に早く行き、バスケットボールをしました。だんだん人数が増えて来て、みんな熱くなり、上の服を脱ぎ捨てて楽しみました。これもまたかけがえのない経験になりました。 今回、日本高校生訪中代表団第一陣の団員として中国を訪問し、今後体験できないかもしれないような楽しく、ためになる様々な経験ができて、日本に帰ってきた今、とても充実した気分で、自分で自分が一回り大きくなった気がしています。
(和歌山県2年男子)