公益財団法人 日中友好会館 JAPAN-CHINA FRIENDSHIP CENTER
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総合交流部
 

平成23年度中国社会科学院青年研究者代表団第1陣が来日
「東アジア情勢」、「市民社会と政治」をテーマに交流

 
 

7月24日から30日までの日程で、平成23年度中国社会科学院青年研究者代表団第1陣(団長=李薇・中国社会科学院日本研究所所長、副団長=周雲帆・中国社会科学院国際合作局副局長)が来日した。
  本団招聘事業は、当財団が外務省から委託を受け実施。当初4月の招聘予定が東日本大震災の影響で延期となり、3カ月を経て来日が実現した。
  一行は、中国社会科学院の幹部3名、同院及び地方の社会科学院に所属する若手研究者45名で構成され、「東アジア情勢」及び「市民社会と政治」をテーマに2グループに分かれ、東京のほか神戸、京都、大阪を訪問した。
  7月25日午前中、一行は会期中の国会議事堂を訪問し、また李薇団長をはじめ代表者が伴野豊外務副大臣を表敬訪問した。同日夕刻に行われた当財団主催の歓迎レセプションには、菊田真紀子外務大臣政務官、周海成中華人民共和国駐日本国大使館公使参事官らが出席し、賑やかに行われた。菊田政務官は歓迎の挨拶で「3月の未曾有の大震災から半年が経とうとする中、中国の若手研究者が来日し日本に対して理解を深めようとしてくれていることは、日本国民にとって大きな励みとなる」と述べ、日本研究者である李薇団長は「団員の多くが初めての訪日であり、研究者である団員は新しい目で日本を見ている。日中の若い研究者同士がこのような交流の機会を持つことは、非常に有意義である」と述べた。
 
東アジア情勢をテーマに外務省、東京大学、日本貿易促進機構らと交流
  東アジア情勢分団は東京で、外務省による「我が国のエネルギー安全保障」のブリーフを受けた他、林華生・早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授、高原明生・東京大学大学院法学政治学研究科教授および学生、そして日本貿易振興機構との交流、意見交換会を行った。
  団員からは、それぞれの場で活発に質問が出された。特に東京大学では、高原教授が日中関係の強靭性と脆弱性について意見を述べ、これを基に日中関係の展望について、李団長はじめ日中双方から積極的に意見が出され、活発な議論を展開することができた。
  兵庫県では、人と防災未来センターを訪問・見学した。東日本大震災でもあり、阪神・淡路大震災の経験を生かし、災害に強いまちづくり、地域づくりについて、また個人でできる防災の取り組みについて学べる同施設を、団員一同は興味深く参観していた。
  また、京都で立命館大学の西口清勝教授と交流し、西口教授は「東アジア共同体か、APEC共同体か、アジア太平洋地域における協力と日本の進路」で発表を行い、中国側も李衆敏団員が「東アジア地域における経済協力-中国の視点から」をテーマに報告を行った。学術交流の他にも同大学では交流夕食会が催され、食事をしながら和やかな雰囲気で交流の時間を持つことができた。

市民・地域が主体となった地域づくりについて理解を深める
 周雲帆副団長率いる市民社会と政治分団は、東京滞在中、まず東京都及び(財)自治体国際化協会を訪問し、それぞれ地方分権及び地方自治体の国際化についての説明を受けた。団員からは大都市ならではの市民サービスとは何か、財源も含む地方と国との関係等質問が相次いだ。
  続いて大学研究者との交流を2回行った。一橋大学では、林大樹・大学院社会科学研究科教授による講演があり、日本における市民社会とは何か、どのような役割があるのか概念的な理解を深めた。更に菊地端夫・明治大学経営学部准教授、大学院生との交流では、菊地准教授の発表に続き、中国側からも聞翔団員が「中国の基礎民主主義と住民自治」をテーマに発表し、その後の意見交換は時間を延長して行われるほどであった。
  大阪では、大阪市市民局を訪問し大阪市とNPOをはじめとする市民活動団体との協働の取り組みについて紹介を受け、また実際に大阪で活動している2つの団体の職員と意見交換を行い、NPOの視点から見た行政との協働の難しさ、職員の方々の活動にかける想いなどに団員は聞き入っていた。
  一行は、このほか、パナソニックミュージアム松下幸之助歴史館を参観したほか、京都では龍安寺、清水寺を参観し日本文化を体感した。
  7月29日に行われた歓送報告会では、団員代表が訪日を通しての日本に対する印象や専門交流における感想を述べるとともに、李団長が「我々は皆研究者であり、今回の体験をただ経験とするのではなく、思考し自身の研究に繋げていかなくてはならない」と訪日の成果を総括した。 
  代表団は全てのプログラムを終了し、7月30日に関西空港より帰国の途についた。本代表団の受け入れにご協力下さった外務省及び関係機関・大学・団体等の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げたい。(総合交流部)
 

 
  
 
 
伴野外務副大臣(左)と
李団長(右3)ら

立命館大学にて質問する団員
(東アジア情勢分団)
 
 





 
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