平成23年度日本高校生訪中代表団第4陣が訪中 北京・四川省(成都)・上海で交流
平成23年度日本高校生訪中代表団第4陣(団長=渡辺英司・神奈川県立神奈川総合産業高等学校校長、副団長=嶋田麻知代・愛知県教育委員会高等学校教育課課長補佐、一行計101名)が、2012年3月20日から3月26日の日程で訪中した。中国日本友好協会が受け入れを担当し、日本側派遣実施を当財団が担当した。当財団の王昆中国代表常任理事が団顧問として活動に参加した。 本代表団には、神奈川県と愛知県の高校生が参加し、北京市、四川省、上海市を訪問し、学校交流やホームステイのほか、万里の長城、故宮博物院等の歴史遺跡の見学を行った。参加した高校生は、交流を通じて現地の高校生らと親睦を深めるとともに、悠久の歴史と経済発展著しい中国の現状について理解を深めた。 本代表団は3月20日に北京より入国。21日は午前中に万里の長城を見学した後、午後には北京市第十九中学を訪問した。歓迎セレモニーに続き、3グループに分かれて授業に参加した。美術の授業では日中高校生がペアになって「切り絵」を作成し、出来上った作品がプレゼントされた。心理の授業は日中高校生が混合チームを作り「ジェンガ」ゲームを行った。授業の後はキャンパスツアーや集合写真の撮影、学校を出発するまでの短い時間も、バスケットをするなどして積極的に交流した。 同日夜には、中国日本友好協会主催の歓迎宴に参加。井頓泉副会長より東日本大震災へのお見舞いと歓迎の言葉が述べられ、渡辺団長からは「日中国交正常化40周年という記念すべき年に、貴国を訪問できることを大変喜ばしく思います」と述べるとともに、訪中活動への熱い期待が示された。 22日は午前中に天安門広場と故宮博物院を見学し、昼食の名物料理北京ダックを味わったあと、四川省成都市へ移動した。翌23日は、午前中に成都パンダ基地を見学した後、午後にはそれぞれ四川省成都列五中学、四川師範大学実験外国語学校、成都外国語学校を訪問した。ホスト生徒や学校関係者から熱烈歓迎を受けた日本高校生は、各学校で英語や漢詩の授業、ホームルームなどを体験してから、迎えに来たホストファミリーの車で学校を後にした。 25日朝、2泊3日のホームステイを終えて学校に集合。どのペアもすっかり打ち解けた様子で、写真を撮ったり連絡先を交換したりしていたが、いざ別れの時が近づくと抱き合って涙を流しながら別れを惜しんだ。再会を誓う言葉があちこちで聞かれ、短い時間ながらお互いの中にしっかりと友情がはぐくまれたことがうかがえた。 学校を後にして空路上海へ移動し、夜は歓送会に出席した。関立彤中国日本友好協会秘書長が北京からかけつけ、歓送の言葉が贈られた。神奈川、愛知両県の生徒代表からは「言葉は通じなくても心は通じた。ホストファミリーとの別れの時には涙があふれた」、「日本に帰国してからの自分達の役割は、できるだけ多くの人にこの経験を伝えること」との感想が発表され、各県高校生が「同一首歌」と「ドラえもん」を合唱して受け入れへの感謝の気持ちを表した。 3月26日、全日程を終了し、一行は無事に帰国の途に就いた。訪中に参加した高校生からは、「ホームステイの最初は不安だったが、ずっと手をつないでいるうちに心と心で通じ合えた」、「中国の人々はとても温厚で心優しく、英語がとても上手だった。中国の素晴らしさ、人々の温かさを伝えたい」、「どこを見ても日本が負けている気がして悔しかった。今の日本をもっともっとよくしたい」といった感想が聞かれ、訪中を通じてそれぞれが大きく成長したことがうかがえた。 最後に、今回の訪中団実施にあたり、ご指導ご協力いただいた関係者の皆様に厚くお礼申し上げたい。(総合交流部)