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2010日本青年代表団が訪中各界の青年約500名が中国各地で交流
2010日本青年訪中代表団(総団長=西村智奈美外務大臣政務官)が、3月21日から27日の日程で訪中した。
同代表団は、「21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS Programme)」の一環で、中国政府の招待により実現したもの。経済(華東地区・東北地区)、学術、司法関係者、ポップカルチャー、メディア、環境、文化芸術、地域間交流(岐阜、山形、新潟、和歌山)の12分団からなる社会人・大学生の約500名で構成された。
中国側は中華全国青年連合会が受け入れを担当し、当財団が日本側の派遣実施を担当した。
一行は、まず北京を訪れた。22日午後に全員が清華大学で「日中青年対話活動」に参加した。環境分団は環境学科の学生と、司法関係者分団は法学部の学生というように、分団ごとに専門分野が同じ学生らと交流を行った。同日夜には、北京融金国際酒店で、中華全国青年連合会主催の歓迎宴が開かれた。同連合会の盧雍政副主席は、歓迎の挨拶の中で「インターネットなどだけではなく、青年同士が直接顔を見ながら交流することが何より大切だ」と述べ、続いて西村総団長が「今回の交流を通して、両国の更なる相互理解と相互信頼が深まることを心から願ってやみません」と挨拶した。
歓談中、日中双方から楽器演奏、歌などが披露された。日本側からは、ポップカルチャー分団団員のアイドルグループ「キラキラ六本木女学院」と歌手の我那覇美奈さんが舞台で歌を披露し、歓迎宴は盛況のなか終了した。
23日からは、分団ごとにAからEまでの5コースに分かれ中国各地に分散し、関係施設や大学訪問、企業見学等さまざまな活動を通じて、中国の同世代の青年と交流を行った。
【A 江西省(南昌)-上海コース】地域間交流(岐阜)・経済(華東地区)
地域間交流(岐阜)分団28名と経済(華東地区)分団50名が江西省を訪問した。
岐阜県は江西省と友好都市関係を結んでいる。最近では花卉関係の交流が盛んに進められており、関係団体の訪問や関係者との面談では、中国の花卉業界について様々な質問が出るなど、積極的に交流を行った。また歓迎宴では過去に岐阜県を訪問、交流した関係者も参加し、熱烈歓迎を受けた。経済分団は経済地区視察や企業家との交流を行い、まだまだ発展の余地がある中国内陸部の様子を垣間見ることができた。特に共青城経済地区の参観では広大な規模の開発区の参観、工場見学、優遇政策の説明を受け、中国内陸部の市場の大きさを感じることができた。
【B 黒龍江省(ハルビン)-上海コース】地域間交流(山形)、(新潟)・経済(東北地区)
黒龍江省と友好省県を締結する地域間交流(山形)分団43名及び地域間交流(新潟)分団23名と経済(東北地区)分団34名が同行した。
3分団の代表者は、杜宇新・中国共産党黒龍江省委員会副書記と会見し、それぞれの地域と黒龍江省との関わりを中心に意見交換を行った。
山形分団は、黒龍江大学を訪問し、4班に分かれて、日本語学科の学生らと自由に懇談を楽しんだ。懇談は、身近な生活上の話題を中心に盛り上がり、打ち解けた雰囲気の中で終了した。
新潟分団は県内の教員による構成で、哈爾濱市第一中学校を訪問し、英語、地理、国語などの授業を見学した。その後の座談会では、進学状況や教育課程における共通課題などについて率直に意見交換し、充実した交流となった。
経済(東北地区)分団は、哈薬集団三精製薬有限公司を訪問し、生産ラインの見学後、関係者とグループディスカッションを行った。企業経営の在り方や日本との協力関係について団員から積極的に質問が出され、実りの多い訪問となった。
交流夕食会では、新潟分団が中国語版「北国の春」を、山形分団が花笠音頭を披露し、会場を熱く盛り上げた。
【C 山東省(済南)-天津コース】地域間交流(和歌山)・学術・司法関係者
和歌山県の大学生を中心とした地域間交流(和歌山)分団30名、学術分団37名、司法関係者分団67名が同行した。
3分団の代表者が李兆前・山東省副省長に会見したほか、孔子のふるさと曲阜では、皆で「儒家思想セミナー」を聴講し、孔子ゆかりの旧跡、孔廟、孔府、孔林を見学した。
和歌山分団は、和歌山県と山東省が友好県省であるため、各訪問先で熱烈な歓迎を受け、山東大学では和歌山県の紹介やIT分野をテーマに交流を行った。また、天津外国語大学では日本語を学ぶ学生と交流し、浴衣の着付けや日本の歌を紹介して盛り上がった。
学術分団は、国際関係と経済関係の2分野の研究者・専門家・大学院生で構成。北京ではグループ別に社会科学院アジア太平洋研究所と同経済研究所を訪問し、それぞれ東アジア情勢および日中経済関係の展望を主テーマに座談会を行った。また、山東大学、天津外国語大学でも研究者や学生と交流した。
司法関係者分団は、北京で最高人民法院と最高人民検察院を、山東省では山東省人民検察院を訪問し、互いの国の現状を紹介しあい専門的な交流を行った。また、団員の一部は山東省監獄を視察する機会も得られた。天津では南開大学を訪れ、法学部の学生と意見交換を行い、短い滞在ながら多方面において理解を深めることができた。
【D 重慶-広州コース】ポップカルチャー・メディア
アニメ・ファッション・音楽等のポップカルチャー分団48名とメディア分団38名が同行した。
黄奇帆重慶市長が代表団と会見し、外資系企業に対する同市の優遇政策など、団員からの質問に率直に答え、同市の発展への意気込みを強く印象づけた。
ポップカルチャー分団は重慶大学で交流。コンテンツメディアプロデューサーの櫻井孝昌分団長のプロデュースにより、日本のロリータファッション、中国の少数民族衣装、そしてカワイイ大使の木村優さんの原宿ファッションのファッションショーが行われた。ショーの前後には、日中双方による歌やダンス等が披露され、会場は多いに盛り上がった。その後アニメ・ファッション・音楽の3分野の交流では、日中共通の話題に話が途切れることがなかった。
メディア分団は、北京で中国青年報社を訪問し、職員との意見交換を行った。重慶では張軒・重慶市委副書記を表敬訪問したほか、重慶晨報社を訪れ、昼食懇談会も行われた。重慶テレビでは、放送開始直前のスタジオや調整室なども見学することができた。広州では、2分団ともに第16回アジア競技大会の関連施設参観と、大会ボランティアとの交流を行った。
【E 貴州(貴陽)-北京コース】環境・文化芸術
佐々木愛劇団文化座代表を分団長とする演劇・美術・音楽等の文化芸術分団46名と、環境分団24名が同行した。文化芸術分団は、北京では北京市国際芸術学校を、貴州省では貴州大学芸術学院を参観した。北京市国際芸術学校は、前身が雑技の習得を専門とする学校であり、プロ顔負けの高度な練習に励む学生達に、団員は熱い眼差しを注いだ。また貴州大学芸術学院では、各専門の学生との座談会や日中パフォーマンス交歓を通して交流を深めた。団員による書道パフォーマンスと、ピアノとフルートの合奏は会場を沸かせ、芸術という共通項で、日中の青年が一体となって盛りあがることができた。
環境分団は、北京の中日友好環境保全センターを訪問し、中国の環境保護政策や国民の環境保護意識向上に向けた様々な活動について理解を深めた。貴州省では浄水場と火力発電所、北京では汚水処理場の視察を行い、施設のシステムや処理能力はもちろん、検査の国家基準や管理・監督システム、経費に至るまで、専門家同士ならではの具体的な質疑応答が各所でなされた。折しも北京の黄砂と貴州省の大干ばつの時期の訪問となり、それら自然現象に直面したことでより印象深い訪問となった。
一行は、3月27日に中国各地からそれぞれ無事に帰国した。
団員からは、「中国、また中国人に対する印象が変わった」、「日本と中国、国は違えども、経済や環境など、様々な共通分野で協力していくことができると確信した」といった感想が聞かれ、大きな成果を上げたことがうかがえた。
今回の訪中団実施にあたりご指導ご協力いただいた外務省、中華全国青年連合会ほか、関係機関の皆様に厚くお礼申し上げたい。 (総合交流部)
日程表
参加者感想文
歓迎宴で挨拶する西村智奈美総団長
岐阜県から送られたサボテンの前で
(地域間交流(岐阜)分団)【南昌】
山東大学の学生とグループ懇談する
学術分団 【済南】
ロリータファッションに身を包む重慶大
学の学生(ポップカルチャー分団)
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