平成23年度 中国青年メディア関係者代表団 第1陣が来日 「環境・省エネ」、「都市と農村」、「クールジャパン」をテーマに活動
7月31日から8月6日の日程で、平成23年度中国青年メディア関係者代表団第1陣(団長=郭利群・国務院新聞弁公室六局副局長)が来日した。一行は、同弁公室の幹部4名及び、中央・地方の若手メディア関係者、メディア行政関係者87名からなる計91名で、新聞・テレビ・ラジオ・インターネットなど各分野の従事者が中国全土より集まり、多様性に富んだメンバー構成となった。訪日期間中、3グループに分かれ、「環境・省エネ」、「都市と農村」、「クールジャパン」をテーマとして、それぞれ視察や交流を行った。 本団招聘事業は、平成19年度より、外務省が推進している「21世紀東アジア青少年大交流計画(日中21世紀交流事業)」に、平成22年度より700名の交流拡大が決定され、そのうちの1分野として実施されたものである。昨年度に続き、今回で4回目の招聘となった。 8月1日夜には、代表団の訪日を歓迎し、レセプションが行われた。徳永久志・外務大臣政務官、鄧偉・中華人民共和国駐日本国大使館参事官、郭利群団長をはじめとする代表団団員、日本のメディア関係者などが出席した。 東京で各種プログラムに参加 8月1日に、全分団の共通プログラムとして、被災県の東京事務所との懇談会に参加したほか、「日中関係とメディアの役割」をテーマとする日中メディア懇談会を行った。五十川倫義・朝日新聞社編集委員による基調講演のあと、90分間のグループディスカッションでは、グループごとに活発に意見交換がなされ、双方のメディアの違いや共通点について、互いに認識を新たにした。 翌2日に、代表団は外務省を訪問し、遠山茂・同省アジア大洋州局中国・モンゴル課地域調整官による現在の日中関係についての講演を聞いた。続いて行われた外務省若手省員との昼食懇談会では、青年同士、互いに興味ある様々なテーマについて語り合った。 さらに3日には、第1分団がNHK、第2分団がTBS、第3分団が共同通信社を訪れ、日本のメディア現場を視察し、関係者と交流した。 愛知、滋賀、兵庫にてテーマごとに活動 「環境・省エネ」をテーマとする第1分団は4日、名古屋市を訪問し、名古屋市の環境取り組みに関するブリーフに参加した。行政が具体的にどのような取り組みを行っているのか、団員も熱心にメモを取りながら説明に耳を傾けていた。午後には、名古屋市緑区役所徳重支所等共同ビル「ユメリア徳重」を視察。同ビルは、公共施設と商業施設を併設する大型複合施設として、環境・省エネに配慮した様々な設備・システムが導入されており、実際に稼働している設備を見て触れ、団員もその効果を体感することができた。また、5日にはトヨタテクノミュージアムを見学し、中国でも有名なトヨタの歴史と最先端技術について学んだ。 「都市と農村」をテーマとする第2分団は、3日午後、滋賀県日野町へ移動し、農家でのホームステイを体験した。都市とは異なる緑豊かな農村の家庭にステイし、短いながらも日本人の生活を体験、交流した。翌朝のお別れの場面では涙を流す団員が多くみられた。4日は滋賀県農政水産部のブリーフで県内の農業政策を学んだ後、野菜直売所、農業法人の視察を行い、日本の農業の実態について総合的に理解を深めることができた。 「クールジャパン」をテーマとする第3分団は、4日より兵庫県内にて、宝塚市手塚治虫記念館、白鶴酒造資料館、アニタス神戸、明石海峡大橋海峡プロムナード、孫文記念館を視察。日本のクールジャパンを代表するアニメ・食・観光など多種多様な文化に、より一層の興味・関心を寄せた。また、5日には人と防災未来センターを訪れ、ボランティアガイドによる震災当時の話や館内の展示の説明を聞きながら、真剣なまなざしで見学をしていた 。 その他、代表団は国会議事堂参観、大阪や京都での歴史文化遺産の参観などを通じ、包括的な日本への理解を深めた。 8月5日夜に大阪で歓送報告会を行い、日本滞在中の活動や体験を振り返った。団員からは、中国に帰ったら今回の体験を多くの人に伝えたいとの意気込みが聞かれ、賑やかな雰囲気の中、皆で訪日活動の成功を祝った。 代表団一行は、7日間の日程を終え、8月6日に関西空港より帰国の途についた。本事業の実施にご協力頂いた外務省、中国大使館、受入関係機関等の皆様に厚く御礼申し上げたい。 (総合交流部 )