平成23年度 中国青年メディア関係者代表団 第2陣が来日 「観光による地域活性化」、「教育」、「防災」をテーマに活動
10月17日から10月23日の日程で、平成23年度中国青年メディア関係者代表団第2陣(団長=丁小鳴・国務院新聞弁公室二局副局長)が来日した。一行は、同弁公室の幹部4名及び、中央・地方の若手メディア関係者、メディア行政関係者90名からなる計94名で、新聞・テレビ・ラジオ・インターネットなど各分野の従事者が中国全土より集まり、多様性に富んだメンバー構成となった。訪日期間中、3グループに分かれ、「観光による地域活性化」、「教育」、「防災」をテーマとして、それぞれ視察や交流を行った。 本団招聘事業は、平成19年度より、外務省が推進している「21世紀東アジア青少年大交流計画(日中21世紀交流事業)」に、平成22年度より700名の交流拡大が決定され、そのうちの1分野として実施されたものである。今回で5回目の招聘となった。 10月18日夜には、代表団の訪日を歓迎し、レセプションが行われた。浜田和幸・外務大臣政務官、鄧偉・中華人民共和国駐日本国大使館参事官、丁小鳴団長をはじめとする代表団団員、日本のメディア関係者などが出席した。 東京で各種プログラムに参加 10月18日には、第1分団がフジテレビ、第2分団が毎日新聞社、第3分団が共同通信社を訪れ、日本のメディア現場を視察し、関係者と交流した。 また、10月19日には、全分団で外務省を訪問し、濵田隆・同省アジア大洋州局日中経済室長による現在の日中経済関係についての講演を聞いた。同日午後には、「転換期のマスメディア」をテーマとする日中メディア懇談会を行った。林香里・東京大学大学院情報学環教授による基調講演のあと、80分間のグループディスカッションでは、グループごとに活発に意見交換がなされ、互いに認識を新たにした。 石川、秋田、新潟でテーマごとに活動 「観光による地域活性化」をテーマとする第1分団は、18日に観光庁、20日に石川県を訪問し、国や県レベルでの観光施策に関するブリーフに参加した。また、20日から21日にかけて、魅力的な観光地づくりについて見聞を広めるため、能登地方を中心に観光地を視察し、自然・歴史・文化の面から石川の魅力を味わった。金沢市内で兼六園等を参観した際は、ボランティアガイドによる案内を受け、中国では普及していないボランティアガイドの取り組みも体験した。 「教育」をテーマとする第2分団は、18日に東京都教育庁で東京都の教育に関するブリーフに参加したほか、19日は港区立高輪幼稚園、21日には秋田市立明徳小学校と秋田県立秋田南高等学校を訪問した。幼稚園や小学校では、子供たちが元気な踊りと合唱を披露し、団員を歓迎した。また、高等学校ではさまざまな授業を見学し、放課後は茶道部などの部活動にも参加した。さらに教職員との懇談も行い、日本と中国の教育の相違点や参考にすべきところなど見識を深めた。 「防災」をテーマとする第3分団は、21日に新潟県防災局を訪れ、新潟県の危機管理体制や防災戦略・啓発への取り組みについて話を聞いた。その後、新潟県中越地震の被災地である長岡市山古志地区へ赴き、市担当者の案内のもと、山古志平野・木籠水没住宅・天空の郷といった被災地の現状や復興状況を視察した。2008年の四川大地震以降、中国国内でも防災対策や復興政策への関心が高まっており、視察後も活発に質疑応答が行われた。実際に日本の防災対策や復興計画を見聞きし、多くのことを学び取った。 その他、代表団は国会議事堂や防災施設の参観、都内や地方で自然・歴史・文化などに関する参観を通じ、包括的な日本への理解を深めた。 10月22日夜に東京で歓送報告会を行い、日本滞在中の活動や体験を振り返った。団員からは、中国に帰ったら今回の体験を多くの人に伝えたいとの意気込みが聞かれ、賑やかな雰囲気の中、皆で訪日活動の成功を祝った。 代表団一行は、7日間の日程を終え、10月23日に羽田空港より帰国の途についた。本事業の実施にご協力頂いた外務省、中国大使館、受入関係機関等の皆様に厚く御礼申し上げたい。 (総合交流部)