2010日本教育関係者訪中団(第16回都道府県教育訪中団)を派遣 北京・長春・上海を訪問
2010日本教育関係者訪中団(第16回都道府県教育訪中団)が、9月11日(土)から18日(土)の日程で訪中した。同団は、福田世喜団長(秋田県総合教育センター所長)をはじめ、全国1都18県から推薦された教育行政関係者及び教員の24名で構成された。本事業は、当財団が外務省の委託を受け、日中相互理解増進事業として平成9年度(1997年度)より実施しており、中国側は中国日本友好協会が受け入れを担当した。 訪中団は、北京市、吉林省(長春)、上海市の3つの地域を訪問し、中国教育部表敬訪問や吉林省教育庁との懇談のほか、小学校、高校、職業技術学院及び大学を訪問し、中国の教育事情についての理解と知識を深めるとともに、中国の教育関係者と忌憚のない意見交換を行い、友好を深めた。 北京での中国教育部表敬では、劉宝利国際合作・交流司副司長から中国の教育概要や国際交流の状況や企業との連携についての説明を受け、また、北京市第十九中学では、新設されたばかりの心理教育センターを参観し、中国における心のケアに対する先進的な取り組みに驚いた様子であった。校外学習の行う西城区少年宮では、活き活きと書道や歌の練習に励む児童と交流し、団員から自然と笑みがこぼれた。 12日の夜には、中日友好協会主催の歓迎宴が開かれ、許金平副会長から「中日友好の後継者を育てるために、ぜひ今回の訪中で中国への理解を深めていただきたい」と歓迎の挨拶があった。 14日には、吉林省長春に移動した。吉林省教育庁との懇談で省内の教育事情について理解を深めた後、3日間の滞在の中で教育現場を訪問した。東北師範大学付属小学校では、音楽と理科の授業を見学し、子ども達が積極的に楽しげに授業に参加する様子に、その後の教員との交流の場で、団員から教師育成や児童の指導方法について質問が相次いだ。長春日章学園高校では、日本への留学を目指す生徒と将来就きたい職業や日本で訪れたい場所等相互に質問をしあった。また、吉林大学では、日本語学科の教授・学生と懇談し、大学生の就職状況等の理解を深め、長春職業技術学院では、専門技術を身につけるための様々な設備を見学するとともに、観光を学ぶ学生と個別の自由交流を行った。 このほか、中国滞在中、北京では万里の長城及び故宮博物院、吉林省では偽満州国皇宮博物院を参観し、さらに上海では開催中の万国博覧会を参観することができ、悠久の歴史とともに発展著しい中国の現在を体感することができた。 訪中団は9月18日に全てのプログラムを終え帰国した。当事業の実施にご協力いただいた外務省、文部科学省、中国日本友好協会ほか、関係機関の皆様方に厚くお礼申し上げたい。 (総合交流部)